アジア最後のフロンティアとして良く知られ、日系企業も500社以上が進出しているミャンマー。一方で、新型コロナウイルスの猛威に加え、2021年2月1日に軍事クーデターが起こり、ミャンマーは厳しい状況にあるのも事実です。

10年間に渡ってミャンマーでビジネスを行っている当社には、ミャンマーに関する情報提供の依頼やお問い合わせが多く寄せられています。代表的なお問い合わせを以下に定期的に掲載して参りますので、ぜひご覧ください。

ミャンマーの政治・経済などの最新状況はどうなっていますか?

2021年2月1日のクーデター発生から半年が経過した8月1日現在、暫定政府が発足し国軍最高司令官が首相に就任したとの発表がありました。軍事色を薄め、次の総選挙までの体制を固める意図があるとみられます。都市部でのデモ活動は国軍によって抑えこまれて鎮静化していますが、民主派勢力と連携している少数民族武装勢力と国軍の戦闘は継続しています。

コロナによる経済活動の停滞に加え、国軍の民主化派弾圧に対する経済制裁、海外からの投資凍結、欧米企業撤退など混乱が続き、経済状況は悪化しています。政変後の混乱とコロナが収まっていた5月中旬頃から経済活動が再開していましたが、7月上旬からのデルタ株による感染拡大第3波を受けて、7月19日から9月10日まで連続公休日になるなど再び経済活動停滞が心配な状況となっています。

政変で通貨チャットと銀行への信用が失墜したため、チャット安、銀行からの現金引き出しが加速しました。現在は企業・個人ともに現金の引き出しに制限があり、現金を入手することが困難となっています。世界銀行は7月26日、ミャンマーの経済成長率が2021年会計年度(20年10月~21年9月)でマイナス18%になる見通しで、約100万人が失業する恐れがあると発表しました。消費にも深刻な影響が出ています。

総選挙はいつ行われる予定でしょうか?

2021年8月1日の暫定政権発足の発表の際、2023年8月までに複数政党による総選挙を実施すると発表されました。

現在ミャンマーでのビジネスリスクはどの程度ありそうでしょうか?

政治情勢、治安状況は落ち着きを見せており、内戦にまで至る可能性は少ないとみられるため、政治体制変更によるリスクは低下しています。

欧米諸国の経済制裁による影響は長期にわたると考えられますが、現時点では、コロナ感染拡大にともなう経済活動の停滞の方が深刻な状況です。これは、ミャンマーだけでなくコロナ感染が拡大している他の東南アジア諸国も同様な状況と思われます。

このような状況下で欧米企業を中心に一部撤退を発表していますが、多くは様子見をしています。

日系企業への影響は?

反政府派弾圧による国際社会の非難を受けて国軍関連企業との提携解消や、政変とコロナ不況で撤退を決定した企業はありますが、大多数の企業は今後のコロナの状況によりミャンマーでのビジネス継続の是非を判断するとしています。また、日本からのODAは、新規案件は凍結されていますが、既存ODAは継続しているため、ODA関連で進出している企業も継続して業務をしています。

一方、現地で日本人・日本企業向けビジネスを展開している企業は、在留日本人がコロナと政変で10分の1以下まで減少したことから、多くが撤退している状況です。

ミャンマーの新型コロナウイルス感染状況やワクチン接種状況は?

2021年2月から6月にかけてコロナ感染拡大は比較的抑えられていましたが、7月に入りデルタ株による感染拡大が急速に進んでいます。8月26日の新型コロナウイルスの新規感染者は、2,635人で前日を133人上回り新規感染者数は21.5%だった。累計の感染者数は38万3,514人で、死者数は1万4,850人。治癒者は31万1,952人で、累計感染者の約81%を占めた。日本人の感染も50名以上、死者4名(8月4日発表)となりました。

当初、NDL政権が輸入していたインド製ワクチンで接種を開始しましたが、インドの感染拡大で輸入が止まり接種は進んでいません。現在のワクチン接種率は2~3%程度といわれています。

軍政府は、中国とロシアからワクチンを輸入するとしていますが、多くの国民は国軍に対する嫌悪感を持っておりワクチン接種が進まない可能性があります。

現在ミャンマーへの渡航は可能ですか?または、いつ行けそうですか?

現時点ではミャンマーへの通常の渡航はできません。ミャンマー政府が特別に認めた場合に限り、ミャンマー国民が日本から帰国する救援便の一部搭乗枠を使って渡航できるだけです。

ミャンマーでの国際線就航はコロナ発生以来ずっと停止されているが、現在ANAは10月まで救援便という形で月1〜2便運行中。11月以降は未定。

GICはミャンマーでのビジネスを生業にしていると思いますが、大丈夫でしょうか?

GICは日本におけるミャンマー人 ITエンジニア派遣と日本で受注した受託開発をミャンマー現地法人での オフショア開発で行うのが基本的なビジネスモデルです。コロナ流行後にリモートワークが一般的になり、インターネットが接続されていれば、物理的な場所が離れていること、執務場所が日本なのか海外なのかは大きな問題にはならなくなりました。

2021年2月の政変後、ミャンマー現地法人ではインターネットに接続できる時間やWEBサイトに制約があった時期がありましたが、現在はインターネット規制も解除され、複数のオフショア開発プロジェクトを日本とミャンマーで連携して問題なく実施しています。

その他ミャンマーの最新・重要情報があれば教えてください。

決算期が変更されました。ミャンマー国軍の最高意思決定機関「国家統治評議会」は、10月~翌年9月としている現行の会計年度を、来年度から4月~翌年3月に変更すると発表。民政移管後のミャンマーでは、もともと4月~翌年3月の会計年度が用いられていたが、アウン・サン・スー・チー氏が率いた前与党・国民民主連盟(NLD)政権下の18年に、10月~翌年9月に変更されていた。

ミャンマーから帰国を希望する現地駐在の日本人が日々増加している状況です。今後のミャンマーの情勢やビジネスリスクなどを詳しく知りたい方は 03-5600-8880 までお電話ください。

現在ミャンマーでのオフショア開発についても多くのお問い合わせをいただいています。ミャンマーオフショア開発についてのよくあるご質問は以下をご覧ください。

GICではミャンマーをはじめとしたアジア諸国への 海外進出支援や、 海外人材採用支援も行っています。その他、ミャンマーに関する情報提供も行っておりますので、お気軽に以下からお問合せください。