アジア最後のフロンティアとして良く知られ、日系企業も500社以上が進出しているミャンマー。一方で、新型コロナウイルスの猛威に加え、2021年2月1日に軍事クーデターが起こり、ミャンマーは厳しい状況にあるのも事実です。

12年間に渡ってミャンマーでビジネスを行っている当社には、ミャンマーに関する情報提供の依頼やお問い合わせが多く寄せられています。代表的なお問い合わせを以下に定期的に掲載して参りますので、ぜひご覧ください。(更新年月:2023年12月)

また、ミャンマー最新の状況は ミャンマーBlogにも掲載しておりますので是非ご覧ください。

ミャンマーの政治・経済や市民生活の最新状況はどうなっていますか?

(政治・治安状況)

ミャンマー軍事クーデターから丸2年となったミャンマー。国軍は、非常事態宣言を6カ月延長すると発表しました。これまでヤンゴンなど7郡区に出されていた戒厳令は、新たに37郡区を加え44郡区に拡大されたという。市民対国軍の膠着状態は継続しており周辺部の戦闘は激化しています。国軍による反政府勢力の弾圧も続いており、都市部の軍関係施設を狙った爆発事案は減少していますが、ザガインやチン州などの地方各地では、国軍の武力攻撃に対する民主派の抵抗が継続しています。


(経済状況)

ミャンマー投資委員会(MIC)によりますと、2022年10月のFDI(海外直接投資の認可額(ティラワ経済特区を除く)は2億1,073万ドル(約293億円)で、これは3ヶ月ぶりに1億ドルを上回りました。一見、良い感じに見えますが、多くの専門家は依然として明るい兆しは見えないとの見方をしているようです。MICによりますと10月は前年同月と比較すると投資総額は14倍、認可数は13件で3.3倍に膨らんでおり、本年度に入ってから金額・件数とも2番目に多い結果となりました。国別での認可額がトップだったのは香港(9,278万ドル)、シンガポール(5,872万ドル)、そして中国(2,996万ドル)となっています。日本からは1,830万ドルの追加投資が認可され、内容は衣料品や建設資材などのようです。ちなみにティラワ経済特区への投資は、新規・追加ともなく4ヶ月連続でゼロのようです。この数字をみると日系は特に新規投資(進出)に関して慎重に検討していると思われます。恐らく総選挙以降の政局の行方を見て判断しようと考えている企業が多いのではないでしょうか。


(ヤンゴン市民生活)

市民対国軍の膠着状態が継続している地方は厳しい状況ですが、ヤンゴン市内の市民活動はCOVID19感染拡大前の状態に戻ってきています。朝晩は交通渋滞が発生していますし、レストランも連日賑わい週末には満員で入れないこともあり、新規店舗の開店、新規建築物件が目立っています。消費者物価数は、チャット安と原油高の影響で2022年7月前年比19%上昇外貨に対するミャンマー中央銀行指定レート(2,100MMK/USD)と市場レート(2,850MMK/USD)の乖離(約35%)は継続している状況です。



総選挙はいつ行われる予定ですか?

2021年8月1日の国軍暫定政権発足の発表の際、2023年8月までに複数政党による総選挙を実施すると発表されていましたが、1年先送り(2024年)に延長すると発表しました。今回の延長により、2024年8月が有力な候補となっております。

現在ミャンマーでのビジネスはどの程度ありそうでしょうか?

特に都市部での政治情勢、治安状況は落ち着きを見せており、内戦にまで至る可能性は少ないとみられているため、さらなる政治体制変更によるリスクは低下しています。欧米諸国の経済制裁は継続しており、通信会社のTelenor(ノルーウェイ)、たばこ製造のBAT(イギリス)など大手欧米企業は撤退しましたが、多くは様子見をしています。USD/MMK現金の引出し制限継続、市場ドルの流通不足など、以前からの金融システムリスクに加え、電力供給量不足による停電の増加でインフラリスクの懸念が高まり、工場操業への影響も出ています。

日系企業への影響は?

国軍の弾圧に対する国際社会の非難とミャンマー国内の景気低迷受けて、一部大手企業では国軍関連企業との提携解消や取引停止、ミャンマー事業からの撤退を決定していますが、最新の調査結果によりますと「拡大」1割、「現状維持」5割、「縮小」3割、「移転・撤退」1割弱となっています。「縮小」、「移転・撤退」の割合は前回調査の約3割から若干悪化し4割弱しているという。また「縮小」と回答した企業の業種は建設業、運輸業が他の業種と比べて比較的割合が高い状況です。

現在ミャンマーへの渡航は大丈夫でしょうか?

2022年6月から国際便の運行が再開され、現在もミャンマーへの渡航可能です。また、2022年12月1日より、指定の新型コロナワクチンを2回以上接種していればミャンマー入国時の抗原検査がなくなりました。入国に際、Myanmar Innsuranceの医療保険の加入は必要でしたが、現在はMyanmar Innsuranceの医療保険以外でも大丈夫になりました(但し保険証は英語表記が必要)。入国は新型コロナ感染前に戻っています。

GICはミャンマーでのビジネスを展開しているが大丈夫でしょうか。

GICは日本における ミャンマー人ITエンジニア派遣と日本で受注した受託開発を ミャンマーオフショア開発で行うのが基本的なビジネスモデルです。リモートワークが一般的になり、インターネットが接続されていれば、物理的な場所が離れていること、執務場所が日本なのか海外なのかは大きな問題にはならなくなりました。実際、コロナ以降にお取引を開始したお客様には、一度もFace to Faceでお会いしたことのないお客様が多数いらっしゃいます。

2021年2月の政変後、ミャンマー現地法人では軍政府によりインターネット接続に制約があった時期がありましたが、現在はインターネット利用も通常に戻り、複数のオフショア開発プロジェクトを日本とミャンマーで連携して実施しています。

電力状況はどうですか?

ミャンマー国内での地域差はありますが、現在でも計画的な停電が行われたり一般家庭ではあまりよくない状況が続いています。しかしながら、ほとんどの会社がジェネレーターを自社で用意しており、業務は通常通り稼働しているところが多いと思われます。

ミャンマー徴兵制度発表(2024年2月10日付)

「ミャンマー徴兵制度発表(2024年2月10日付)」内容

2024年2月10日、ミャンマー国軍は2010年に制定された法律に基づき、2024年4月(ミャンマーのお正月水祭り)以降に徴兵を開始すると国営メディアを通じて発表しました。この制度により、徴兵の対象は18歳から35歳までの男性および18歳から27歳までの女性となります。また、医師やエンジニア、特定の技術を持つ専門家については、男性は18歳から45歳まで、女性は18歳から35歳までが対象となります。

宗教関係者、既婚女性(離婚したシングルマザーを含む)、学生、公務員などは除外されます。それに加えて、徴兵が実施される州や地域、郡、町村において中央委員会により指定された個人や、医学的に兵役に適さないと判断された者も対象外です。徴兵期間は通常2年間で、技術者として招集された場合は最大で3年間となります。国家の緊急事態の場合、この期間は最大で5年まで延長可能です。兵役を拒否した場合は、最高で懲役5年の刑が科せられます。

【現地メディア情報、国営メディアからの発表はなし、2024年2月14日現在】

現地メディアによると、現在は海外渡航においてはまだ特別な制限が課されていないと報じられています。ただし、徴兵中央委員会の結成後には、兵役証明書や兵役に戻ることを示す約束などが要求され、これらの書類が将来的にはパスポート申請や渡航前に空港で提出が必要となる可能性があると、ネピドーの軍メディア関係者からの説明がありました。

ミャンマーから帰国を希望する現地駐在の日本人が日々増加している状況です。今後のミャンマーの情勢やビジネスリスクなどを詳しく知りたい方はmarketing@gicjp.comもしくは 03-5600-8880 までご連絡ください。

現在ミャンマーでのオフショア開発についても多くのお問い合わせをいただいています。ミャンマーオフショア開発についてのよくあるご質問は以下をご覧ください。

GICではミャンマーをはじめとしたアジア諸国への 海外進出支援や、 海外人材採用支援も行っています。その他、ミャンマーに関する情報提供も行っておりますので、お気軽に以下からお問合せください。