2022年1月25日に開催された、国内最大級の海外進出・海外ビジネスに関する情報が揃う展示会である海外ビジネスEXPO2022オンライン。今回の記事は本EXPOのオフショア開発展で「ミャンマーの実情とミャンマーオフショアの最新事情」と題して行われたセミナーから、ミャンマーオフショア開発に関する内容をまとめてご紹介します(ミャンマーの実情についてのイベントレポートはこちらをご覧ください)。

ミャンマーオフショア開発における圧倒的な規模と実績

昨今の高度IT人材の需要の高まりに対して、国内では慢性的にIT人材が不足しています。IT人材不足に対する有効な対策の一つとして、オフショア開発が採用されるケースが増加しています。オフショア先としてポピュラーな国はベトナムですが、昨今では人件費の安さと日本語力の高さからミャンマーをオフショア先とするケースも増加しており、幸いなことにGICにも多くの問合せをいただいている状態です。

GICは日本語も堪能な高度IT人材が日本オフィスに約100名、ミャンマーオフィスに約150名在籍しています。日本のオフショア開発会社が抱えるミャンマー人エンジニアとしては、量・質ともに圧倒的です。(*在籍社員数は2022年1月時点)

ITエンジニアとしてのスキルの高さはもちろん、現地スタッフの日本語力の高さも我々の特長の一つです。オフショア先の現地エンジニアの日本語力を売りにしているオフショア開発会社も多いですが、GICではミャンマー人ITエンジニアの3割以上は日本語能力試験で最上級(通訳が可能なレベル)のN1を取得しており、ほぼすべてのスタッフがN3以上を取得しているなど、他社対比でも圧倒的な現地スタッフの日本語力を有しています。

また、社員のほとんどはミャンマー人ですが、IBM等大手システム会社の出身の日本人がプロジェクトマネージャーやコンサルタントとして在籍しており、日本のクライアントに最適なシステム開発のご提案と進行を行える体制を構築しています。

業務システム構築からAIやVRなどの先進事例も豊富

数年前まではJavaを中心とした業務システムの構築案件が中心でした。COBOLおよび.NETを中心とした販売管理システムをJavaを中心としたシステムに再構築するプロジェクトを基本設計フェーズから受注した例など、多くの開発事例があります。

最近では群馬県のとある工場をスマートファクトリー化するプロジェクトでVRを中心としたシステム開発を行ったり、大手中古ブランド品の買取・販売を行う会社の査定プラットフォームへのAI適用、長野県のシステム開発会社との共同プロジェクトでAIを活用した速記・文字起こし・通訳を行うシステム開発を行うなど、GICならでは高い技術力を活かした先進的な事例やPoCの案件も増えてきています。

オフショア開発の成功の決め手は「コミュニケーション」

GICは10年以上にわたってミャンマーオフショア開発を続けてきました。様々な開発プロジェクトの経験を踏まえて、オフショア開発を成功に導くための方法を社内で体系化しています。クライアントとの仕様に関わる認識齟齬の発生を防ぐ方法や、開発品質を高い状態で維持する方法、業務知識や開発技術の習得方法など、内容は様々ですが、やはりプロジェクトの成功を決める上で一番重要なことは「コミュニケーション」に尽きると考えています。

実際に様々な会社のオフショア開発の失敗事例を我々なりに分析すると、コミュニケーションの問題に起因してプロジェクトが計画通りに進まなくなってしまったということが多いと思います。

「日本の会社」が「日本のシステム会社」にシステム開発を外注する場合にもコミュニケーションの問題は多く発生しますが、発注先が「日本のシステム会社」から「オフショア開発会社」に変わると、日本語の仕様書を英語に翻訳し、英語の仕様書をベースにオフショア先の現地語でコミュニケーションを行いながら開発が進むのが一般的なオフショア開発です。そのため、一般的なオフショア開発ではコミュニケーションの難易度やコミュニケーションにかかる工数は日本のシステム開発会社に外注するケース対比では増加し、これがプロジェクトにとっての大きな足かせになりがちです。

GICはこのようなオフショア開発が抱える問題に対して、「外国人スタッフも全員日本語を当たり前に使えるようになれば、オフショア開発が抱えるコミュニケーションの問題をクリアできる」という極めてユニークなアプローチを取ることで、コミュニケーションの問題をクリアしています。

実際に我々の開発リーダークラスのほとんどがシステム開発経験が10~15年、日本での業務経験も5年以上で、その多くがN1取得者です。また、英語力についても基本的にTOEICスコアは800以上のため、英語をベースにしたグローバルな開発案件の対応も可能です。

これ以外のコミュニケーションに関わる工夫でいうと、プロジェクト管理ツールもRedmineやBacklogなど、クライアントの希望にあわせたツールをプロジェクトごとに選定し、クライアントと我々の間で極力ストレスのかからないプロジェクト進行が行われるようにしています。

その他、本日の時間内ではお伝えしきれない程の開発事例や我々ならではのノウハウが多くあります。もう少し詳しく話を聞いてみたいと思われた方は、ぜひこちらのフォームから問合せをお願いできますと幸いです。

登壇者情報

Kaung Myat Tun

カウン ミャット トゥン

グローバルイノベーションコンサルティング株式会社  取締役

2008 年 London Metropolitan 大学(UK)コンピューティング&情報システム学部卒業
2011 年9月 グローバルイノベーションコンサルティング株式会社 入社
2018 年4月 フィリピン現地法人異動(CEO)
2020 年6月 取締役就任(日本法人)
2020 年7月 ITソリューション事業部 事業部長、現在に至る


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